IOFT 30周年記念講演の全記録 5
2018.01.13B、高品質、高感度、新規性の高いブランドを世界中から発掘してご提案する
始めは日本に代理店が無く、別個の特徴があるブランドをセレクトし、ザ・スペクタクル、ルノア、セリマ、ハートマンなど、リアルビンテージ、クラシック、ポップ、ホーンの本物志向など、特徴のバランス取りを大切に考えてスタートしました。セレクトの基準は下記の通りです。
・他のブランドには無い明確な特徴があること
・あるジャンルが築かれている場合、そのパイオニアのブランドであること
・出来るだけ世界中からセレクトして、世界観を拡げて行く事
・取り扱い後、発展性やアフターフォローかしっかりしており、長く扱える事
MIDO、SILMO、NYの Vision Expo Eastは30年以上必ず全て出席しており、展示会出展のない小さな工房も回ったり、人から紹介を受けたデザイナーにも会ったりしています。あらゆる機会から有望なブランドを発掘しています。店舗ではお客様にコンセプトや素性が分かる様に、ブランド紹介POPを提示しています。
C. 定期的な「WOW」がある店運営を行う
①. 必ずデザイナーを招致して行ってきたトランクショー(眼鏡): お客様はデザイナーに会える感動を、そしてデザイナーは日本でのニーズを感じ取れる、双方に意味のあるイベントとなっていきました。スペシャル感のあるイベントが、買い物自体を特別な感動や思い出になる行事へと高めていったのでした。
②. 必ずデザイナーを招致して行ってきたトランクショー(眼鏡以外のアイテム):
NYでメガネ以外にファッションアイテムを扱っているお店、Bond 7のSelimaと定期的に「Mini Bond 7」開催しています。NYからファッションアイテムも持ってきてメガネと一緒にご提案するファッション色の強いトランクショーを実施してきました。
③. 非常に仲良くなったウィーンの帽子デザイナーであるクラウス・ミュールバウアー氏とは、年に2回帽子のイベントを開催しています。春と秋、それぞれ2日間、年間4日だけは完全に帽子店になるのです。メガネと同じく顔周りのファッションアイテムとして、メガネのお客様から帽子の大ファンになられた方々も多く、2014年には本国のウィーン以外では、唯一ファンが多い日本で、グローブスペックスの店舗にて111周年記念のパーティーを行い、メディアやファッション業界の方々も多く来場されました。
ブログリンク掲載
http://globe-specs.jugem.jp/?eid=607
④. たまに眼鏡、ファッションを離れたイベントを行うこともありました。グローブスペックスの世界観を拡げ、お客様にも喜ばれる2013開催のONE TRIP PASS写真展はその一つです。ブログリンク掲載
http://globe-specs.jugem.jp/?eid=327
⑤. 近隣のデザイン学校との協力によって、毎年バンタンのインテリアデザイン科の生徒さんが、グローブスペックスのウィンドウのクリスマスディスプレイを作る事を授業課題になっています。私も授業に参加し、生徒さんのプレゼンテーション評価をし、優秀な作品を選定して、毎年ディスプレイを行って貰っています。近隣地域への社会貢献としての意味合いもあります。ブログリンク掲載
http://globe-specs.jugem.jp/?eid=1083
⑥. 店や眼鏡のさりげない広報に全く他業界のブランドの広告協力を行う事もありました。このサクラクラフトラボのペンはすでに発売済みで問い合わせも多数きているようです。
オプティカルをセーフティーネットや逃げ道にせず、最上の品質で提供し、むしろ強みにする!
眼鏡店は、視力や眼精疲労など、必需の要素が強いのですが、それに甘んじて商売するのは間違いだと思っています。技術サービスも世界トップクラスの内容を目指しており、社員は通常の会社よりも長く時間を掛けて技術を習得し、社内の実技試験もハードルは高いですが、確かな技術が身につきます。私が日本と米国の教育で習得したことや、キャリアの中で蓄積したノウハウの全てを伝授してきており、誰が調整しても殆ど差異の無い調整品質が提供できるようにし、誰が測定しても同じ度数結果が出せる精度の測定を実施してきました。 一度お買い物して頂くと、もうグローブスペックスでしか度数の測定はしないと言って下さる方も多くいらっしゃいます。海外に住まわれているアメリカやヨーロッパの方々にもその様な方も多く、地味だが弊社の隠れた強みになっています。
海外の方はGoogleのレビューや評価を非常に信頼して店探しする方が多く、
この様なサービスを提供していると、そのレビューに非常に高い評価の言葉を書いて下さり、次のお客様の来店につながっています。
【若い方々へのメッセージ】
ファッション性はもう付加価値では無く、眼鏡店の本質になりました(すでにアイウエアはファッション業界にいるのです)
自分が業界に入った80年代、眼鏡に於けるファッションはオマケ的な「付加価値」と言われていました。今グローブスペックスのお客様の1割くらいは度数を入れない、「伊達メガネ」の方々もいらっしゃいます。お客様はファッションアイテムの要素をより強く意識してお買い物に来ている事も確かな事実です。
こう言った事を促進するために行ってきたこととして下記の内容があります。
ユナイテッドアローズさんやジェイ・サバティーノ氏、サンフランシスコのSelf Edgeなど、ファッション業界とのコラボ企画です。
IOFT 30周年記念講演の全記録 6を見る
http://www.globespecs.co.jp/news/information/detail.php?id=23&fr=def