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IOFT 30周年記念講演の全記録 3

IOFT 30周年記念講演の全記録 3

膨大なやりとりをデンマークのデザインチームと行い、プレゼンテーション資料の作成をして出展申請を行った結果、1992年のグッドデザイン大賞受賞という快挙を成し遂げる事ができました。日経新聞での大きな特集記事を始め、多くのメディアに紹介され商品のデザイン思想と、拘りの詰まった製品が大々的に紹介されて、軌道に乗っていきました。
そしてここで商品やブランドのプロデュースやプレゼンテーションの重要性を学び、またメディアの方々と知り合いになった最初のきっかけとなりました。

30代の半ばに出張に行った各国主要都市に素晴らしい名店がある事を知り、世界の名店の国際的なネットワークを構築することを会社に提案しました。
世界を渡って活躍する顧客の相互ケア、オペレーションの特徴を相互に参考に、各国のモノ作りの得意分野を持ち寄って、国際ネットワークのコレクション開発も目指す事を狙ったものでした。3年近く掛け世界の名店ネットワークの調印式までなんとかこぎ着けましたが、サラリーマンとしての守備範囲を超えてしまったのか、勤めていた会社の社内的なギクシャクが大きくなり、この2社目の会社を辞めることになりました。

IOFT 30周年記念講演の全記録 3

「海外のブランドの日本の代理人にならないか?」 「海外の有名店のオーナーから一緒に店をやらないか?」などと色々声を掛けて頂来ましたが、世界のブランドやデザイナー、そして色んな国の眼鏡の掛け方の文化など、日本に留まって日本にそれを紹介するパイプ役になる事が、海外にも日本に対しても、一番自分を役立てることが出来るのではないかと考えました。

グローブスペックスを1998年に設立
グローブスペックスを始動するに当たって、以下の点を会社の理念と使命と考えました。

IOFT 30周年記念講演の全記録 3

1.もっと楽しくオシャレなアイテムとして、眼鏡を提案する新しい眼鏡専門店を目指し、グローブスペックスで眼鏡を買う楽しさと喜びの創造

2.安心して眼鏡を楽しんで頂くために、従来の眼鏡店で大切にしていた技術面でも世界トップクラスの品質提供を目指し、グローブスペックスで眼鏡を買う安心と信頼の創造

⇒これら最上の「両方がある店」を目指すことを、グローブスペックスの会社理念とました。
楽しさや喜びを眼鏡専門店の新たな絶対品質と考え、全く新しいタイプの眼鏡専門店の創造を目指したのです。よく分類的にコンセプトショップか?セレクトショップか?などと尋ねられますが、そう言われることには違和感を感じてしまいます。

始めの1週間は小さなビルの3階でスタートした事もあり、誰も店に入って来ませんでした。初めてお客様がお買い物をして戴いた際にはなんとレジに釣り銭が入っていなくて焦った事もありました。

IOFT 30周年記念講演の全記録 3

軌道に乗り始めたのは、開店前からずっと相談していた有力な雑誌ライターの方が、大きな見開きの記事を3つの有力誌に同時展開して下さり、その後それを見た SPURからの取材から女性誌にも飛び火して、次第に多くのお客様が来店されるようになっていきました。

店が「ブランド」と言えるレベルまで高める事。
A.グローブスペックス店舗で眼鏡を購入すること自体を特別なイベント化:店で過ごす空間が楽し   め、提案や会話を楽しめ、あらゆるディテールにまで楽しさや感動がある店作りをする
B.高品質、高感度、新規性の高いブランドを世界中から発掘してご提案する
C.定期的な「WOW」がある店運営を行う

IOFT 30周年記念講演の全記録 3

A. グローブスペックス店舗で眼鏡を購入すること自体の特別なイベント化
(ア)空間作り
日本人のフィルターを通して見て、世界中で発見した感動で店を作る事を目指しました。
マーケティング的な考え方や、店舗作りのプロ任せのデザインではなく、自分自身が格好良い、美しい、好きな質感、感動する、と感じる内容を店作りに反映したいと常々思っています。それはお客様にもエモーショナルな感動・満足・喜びを提供したいと考えているからです。
グローブスペックスの「グローブ」とは地球という意味、世界中から眼鏡の楽しさ、新しい可能性を提案していきたいと考え、店作りも世界中で出会ったり、発見した感動をベースにしています。
ロンドン風とかブルックリン風ではなく、日本を含めた世界中の良さをミックスしています。また眼鏡店よりも、レストラン、洋服店、Momaなどの美術館、古い町並みなども参考にしています。

自分が海外に出向くと、ミラノの10 Corso Como、パリのmerci、ロンドンのDover Street Marketなど「この町にこの店在り」と言うランドマーク的な店が強く印象に残りますが、自分の店も東京に在ってのランドマーク的な店舗作りを目指しました。

無機質なクールさではなく、温かみや味を求めてアンティーク家具で店を構成し、始めは目黒通りのアンティーク家具店などを巡って店の家具や什器を見付けていましたが、次第に世界中の店やフリーマーケットで家具を見付ける様になりました。

IOFT 30周年記念講演の全記録 4を見る
http://www.globespecs.co.jp/news/information/detail.php?id=20&fr=def

IOFT 30周年記念講演の全記録 3